LIVING PHOTO 花の色でデザインするクリスマス
2019年 12月 09日
どんなイメージにするのかを、花市場に並ぶ花を見ながら決めていきます。
好きな色に偏りがあるので、同じ色テーマばかりにならないように大まかなバランスはあらかじめ決めておくことも多いのですが、
「直観」だけが頼り。
あるクライアントから、撮りおろしでなくて良いからクリスマスの画像が欲しいというリクエストがあったので、
過去の画像を探すと、ほとんどが「ホワイト・クリスマス」。
伝統的な「赤」が一枚もない事に改めて気が付く。
2019年のリビングフォトのクリスマスの色のメイン・テーマも「ジャスパーブルー×ホワイト」なのですが、
今年は、他のクライアントからのオファーもあって3種類のイメージを作ることになったので、
久しぶりに「クリスマス レッド」「クリスマス ピンク」のブーケやリースを作ってみました。
私は「色でデザインする」事が圧倒的に多く、
季節の美しい花々が揃う花市場はパレットにたっぷりと絞り出した絵具の様に感じる。
花は色だけでなく既に美しい形を伴っているので、細部を描き込む必要がない魔法のような絵具だ。
艶やかなものもあれば、ぬくもりのあるマットな質感、
つぼみからは想像できないほど、開花に伴って日に日に色と質感が変化するものもある。
薄くて繊細な花びらの重なりは、光によって違う色に写り、
ファインダーから覗いた時の色もイメージしながら慎重に花を選ぶ。
絵画を描くときの絵具と大きく違って、時々もどかしく思うのは、
自分で色を混ぜて新しい色を作りだすことができない事。
だからこそ、私の欲しい色や形を生み出してくれる花の育種家や生産者との出会いに
言葉では伝えきれないほどの感謝と喜びを感じる。
心惹かれるのは、ひとつの花の中にある絶妙なグラデーションと、自然が生み出したとは信じがたいほどの造形の美しさ。
わたしが「色でデザイン」したいのは、花のある幸せな空間を共有できる時間、
「幸せな時空の創出」なのです。
花の色と香りにうっとりしながら写真を撮り、
素敵な仲間とお茶の時間を楽しむ。
限りある花の命が愛おしくて、写真を始めたと幾度となく言葉にしてきたのですが、
失われるのが我慢できなかったのは、
花を束ねて人に喜んでもらえた私自身の「幸せな記憶」だったのかもしれない。
by livingphoto
| 2019-12-09 15:03
| LIVING PHOTO






